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地方移住して畜産を仕事に!収入は?どんな仕事?仕事はどう探せばいい?

更新日: Jul 27, 2020

地方移住して畜産を仕事に!収入は?どんな仕事?仕事はどう探せばいい?

地方で仕事を探すと、畜産業の求人は意外に多く高収入です。近年、国産の肉や乳のブランド化が広がるとともに、現場の機械化が進み、畜産業界も変化しています。畜産業の魅力やデメリット、仕事内容について、畜産の仕事を始める方法と合わせて紹介します。

畜産業は高所得!移住して畜産業を始める方法

畜産業は高所得!移住して畜産業を始める方法

畜産業とは、家畜・家禽を飼育し、乳・肉・皮革・卵などを生産する産業です。酪農・肉用牛生産・養豚・養鶏(食鳥・鶏卵)のほか、広義には集送乳・食肉解体・食鳥処理業なども含みます。近年、消費者側が「食の安全」に高い関心をもつようになり、畜産農家や自治体はいっそうの配慮を求められています。

国産家畜は1頭あたりの価格が上昇傾向にあり、高収入を得る畜産農家は少なくありません。例えば、農林水産省の2018年度統計では肉用牛肥育業の農業所得平均は801.2万円、養豚業では1875.5万円となっています。その一方で、地方での家族経営が多い畜産農家は、この60年で96%も減少している(1960年410,000戸→2019年15,000戸)というデータもあります。

次世代の担い手不足が深刻であることから、畜産業の求人は常に豊富です。畜産業の仕事のイメージや魅力、就業する方法についてまとめました。

畜産業の収入は?農家の中でも高所得で補助金もある!

畜産業の収入は?農家の中でも高所得で補助金もある!

農業の中で、畜産業は比較的収入が多い傾向にあります。特に近年は銘柄(ブランド)と産地を強調した地域ブランド家畜の推進に取り組む地域が多く、安定した生産を確保できれば高所得も夢ではありません。国や地方自治体による補助金も有効に活用したいところです。

農業、畜産業の平均所得を比較

水田作72.4万円
畑作316.7万円
露地野菜作271.3万円
施設野菜作543.7 万円
露地花き作263.3万円
施設花き作429.4万円
果樹作259.9万円
酪農1462.7万円
肉用肥育牛801.2万円
肉用繁殖牛375.5万円
養豚1875.5万円
採卵養鶏781.4万円
ブロイラー養鶏1522.4万円

平成30年農業経営統計調査より抜粋

農林水産省の資料より、種類別に農家の平均所得を見てみましょう。酪農・肉用肥育牛・養豚・ブロイラー養鶏といった畜産農家は、水田や畑作などと比較して高所得を得ていることがわかります。食の安全や品質を重視する消費者によって、国産や地域ブランドの食肉や牛乳が需要をのばし単価が上昇していること、大規模化による経営効率化が主な理由と考えられます。

就農するには、自らが経営する独立就農と、農業法人などで働く雇用就農があります。従業員として畜産業で働く場合の収入は、初任給で15~20万円程度が相場のようです。地域や雇用主などによって異なりますが、大規模農場で一通りの仕事を任されるくらいの経験を積むと、40~50万の月収を得られる場合もあります。

畜産業の補助金・支援金

売上高が大きい反面、畜産業には設備や飼料費など多額の費用がかかり、新規参入は簡単ではありません。そこで、新規就農者を育成し初期費用を助成する取組みが各地で行われています。

農業大学校など認定教育機関での研修中、および経営が安定するまで最長5年間、それぞれ交付金が出る「農業次世代人材投資資金」は多くの自治体が取り入れています。

他にも、自治体独自のさまざまな支援があり、例えば島根県では「半農半X支援事業」という兼業農家を目指すUIターン者への助成があります。

農業次世代人材投資資金

畜産業の仕事内容は?1日のスケジュールは?休みは?

畜産業の仕事内容は?1日のスケジュールは?休みは?

畜産農家では、具体的にどのような1日を過ごしているのでしょうか。養豚と酪農を例に、基本的な1日のスケジュール例を見てみましょう。

生き物相手の仕事ですから目視や手作業は欠かせず、朝早くからの作業が基本です。とはいえ、大規模化・機械化が進んだことで、人の手による重労働は昔に比べて少なくなってきています。

1日のスケジュール(例)養豚

時間仕事内容
06:00起床
08:00豚舎内餌やり
10:30休憩
11:00豚を移動し豚舎の水洗・消毒、餌の撹拌
12:00昼休み
13:00豚を移動し豚房の水洗・消毒
16:00休憩
16:30餌やりなど夜の業務
17:30夕食・自由時間
22:00就寝

1日のスケジュール(例)酪農

時間仕事内容
05:00牛舎の掃除・餌やり・搾乳
12:00休憩
15:00飼料の配合・寝藁敷き・搾乳機械などのメンテナンス
18:00搾乳・餌やり
21:00就寝

畜産業にはこんな仕事もある

もう少し具体的な作業について、養豚を例に見てみましょう。

種付け・分娩

雌豚の発情期を見極めて自然交配または人工授精による種付けを行います。母豚は安全に出産できるよう管理し、お産が近づくと分娩舎に移します。1度に10頭以上産まれる子豚は、温度管理・哺乳のサポートも必要です。

給餌

飼料はいつも一定ではなく、発育段階や妊娠ステージ、体調によって種類や配合を管理します。また、子豚の哺乳サポート、離乳期の人工哺乳なども行います。

洗浄・ワクチン接種

感染予防や健康な発育のため、衛生管理はとても大事な作業です。豚を移動させて空になった豚舎や豚房の洗浄や消毒、感染予防のワクチン接種などを行います。輸入飼料や外部から出入りする運搬車両の消毒など、衛生管理は徹底しなければなりません。

畜産業の休日

生き物相手の仕事には365日休みなし、その上、注意深い観察と状況に応じたケアが欠かせません。とはいえ、従業員が多い大規模農家などでは、シフト制で休みをとることができるでしょう。

求人情報を見ると、週休2日や長期休暇も相談可能といった募集も少なくないようです。また、フルタイムではなくスポットで酪農家に派遣される「酪農ヘルパー」として働く手もあります。

畜産業の魅力

畜産業の魅力

畜産業で働く人は、仕事のどのようなところに魅力を感じているのでしょうか。命を扱う細やかさと専門性、毎日気を抜けない実直さなどが求められる厳しい仕事ですが、それゆえに魅力につながる部分があるようです。

手をかけたぶんだけ収入アップ

食肉業では、家畜の健康を維持しながら優れた肉質に育てることで対価を得られます。質の高い国産肉は値段が上昇傾向にあり、工夫や手間の分、収入増に結びつくので取組み甲斐があるでしょう。

特に、豚は手をかけただけ差が出るという声もあります。休みなくお世話をし、衛生面・体調面をきめ細かく管理する日々は大変ですが、その分、結果につながったときの充実感はひとしおです。

畜産業は職人の世界

畜産業のやりがいは収入面だけではありません。畜産業は研究と実践を積み重ねていく「職人」的な仕事でもあります。品種改良は技術と経験知の粋を尽くして行われています。

毎日の肥育には、発情期や健康状態を見極める観察眼が求められます。生産効率を考えて安定した繁殖・出荷数を保ち、高品質の畜産物を送り出すべく、強いプロ意識を持って取り組んでいるのです。

飼育する動物がかわいい(けれど、おいしい)

食用とするためとはいえ、産まれたときから毎日様子を観察し、ストレスなく健康に育つように環境を整え細やかに世話をやくのは、愛情なしにはできない仕事です。赤ちゃん動物のかわいさに癒やされ生き物とと心を通わせる、他では得がたい毎日があります。

規則正しい生活を送ることができる

畜産農家の朝は早く、給餌や清掃など毎日決まった時間に行う作業の連続です。自営だと休みをとることもなかなかできません。ですが、それゆえに規則正しい生活リズムができるとも言えます。勤勉で丁寧な暮らしは、心身の健やかさにつながるでしょう。

認められると種牛に

肉質や肉量の多さ、飼いやすさといった優れた形質をもつ種牛は、繁殖用の凍結精液やその子牛が高値で取引され、大きな財産となります。

種牛を育てるには、計画からデビューまでさまざまな選定や検査を経て、順調にいっても6年近く、市場の評価を確立するのにさらに数年と、大変な手間と時間を要します。技術とデータ、経験値を尽くして研究・管理・育成に取り組むプロの仕事に、大きなやりがいを感じることでしょう。

畜産業のデメリット

畜産業のデメリット

何度か述べた通り、畜産業は費用・身体面ともに大きな負担がかかります。また生き物相手ならではのリスクがあります。自営を目指す場合は特に、相応の覚悟と綿密な計画が求められます。

畜産業は初期投資がかかる

畜産業を始めるには母牛・母豚や「もと畜」(肥育開始前の個体)といった家畜そのものを購入する費用のほか、大規模な施設と設備の購入費用も必要です。初期投資が大きく、自営農家として新規参入するハードルはとても高いでしょう。

肉牛の繁殖では母牛の種付けから出荷まで約2年と、投資を回収できるまで長期間を要します。飼料代や機械のメンテナンス費など継続してかかる費用も高額で、すぐに利益を出せるものではありません。

畜産業は天候や災害に左右される

生き物を扱う畜産業には、災害や感染症によるリスクが常にあります。東日本大震災による原発事故では、警戒区域内に数多くあった畜産農家は飼育継続が不可能になりました。

また、2019年には千葉県で台風による停電で養鶏場の空調設備が停止し、大量の被害が出ています。2010年宮崎県で発生した口蹄疫では、貴重な種牛を含む30万頭近くの牛や豚が殺処分になる甚大なダメージを受けました。こうしたリスクを踏まえた予防と対策が必要になってきます。

畜産業は重労働

搾乳や給水など作業の機械化が進み、従来のような長時間・重労働はかなり省力化されてきました。とはいえ機械化できない部分は残りますし、特に小規模農家では従来通りの手作業頼りの労働も見られます。

畜産業は小規模だと非効率

畜産業には、機械化が進んだ大規模経営の農家もあれば、家族経営の小規模農家もあります。生産高が少ない小規模農家は投資を回収しにくく、生産効率の面で不利であることは否めません。

実際、効率よく市場競争力をもちやすい大規模化の動きが、農業全般について推進されています。しかし大規模経営にはその分投資がかかり、踏み切れない農家も多いのが現状です。

求人も多い!畜産業を始める方法

求人も多い!畜産業を始める方法

畜産業に就農するためには、どのような方法があるのでしょうか。より現場に近いところで実践を積む、しっかり知識を学ぶなど、目的によっていくつかの選択肢があります。

就農相談会に参加する

全国新規就農相談センターが行う就農フェアは、全国各地の農業経営者や相談員の話が聞けて、情報収集から具体的な進路・就職先探しまで活用できる場です。既に働く地域を決めている場合は、自治体の就農相談窓口に問い合わせるのも堅実な手といえるでしょう。

全国新規就農相談センター 就農相談会

酪農家で働く

前述した就農相談やハローワークなどの求人情報、あるいは紹介を受けるなどして、酪農家で従業員として働く方法です。収入を得ながら実践経験を確実に積むことができます。

酪農ヘルパー、インターンシップから始める

短期で働いてみる方法としては、農業インターンシップや酪農ヘルパーという働き方が考えられます。インターンシップ(短期就業体験)では全国各地にある農業法人で経営者や先輩社員と実際に働きます。農業に興味がある人は具体的な仕事を体感し、就職予定者は実際の職場とのミスマッチを防ぐことができるでしょう。

酪農ヘルパーは、自らの牧場や牛を所有せず、臨時で牧場に派遣され清掃・搾乳・給餌などの作業を行う仕事です。酪農家の休暇を支える仕事として、需要が増えています。

学校で農業を学ぶ

まず基礎的な知識・技術を教育機関でしっかり学びたい人もいるでしょう。教育機関を利用して学ぶことのメリットに、進路や就職先探し、開業相談といった就農に向けてのサポートを受けられる点があります。教育機関には、農業大学校などの専門学校、農業科のある高校や大学などがあり、それぞれに性質が異なります。

農業大学校は主に2年制の専門学校という位置づけで、実践的な職業訓練や経営のスキルアップを目的とした、就農に直結する学校といえます。一方、農業大学や大学の農学部は、農学を基本として生物や遺伝子・植物学などを学び、品種改良やバイオテクノロジーといった研究職に関わります。

その他、現在の仕事と両立しながら学ぶ方法として、通信教育や農業セミナー・社会人向け週末スクールといった方法もあります。

まとめ

畜産業は命を扱い自然を相手にする、誇り高い職業

畜産業は命を扱い自然を相手にする、厳しくも誇り高い職業です。食の安全・安心への関心から、国産の生産物の需要はますまず伸び、高品質の畜産物の付加価値は高まっていくと考えられます。

また、畜産業界には各種就農支援制度も用意されており、信念と覚悟をもった人には挑戦しがいのある仕事といえるでしょう。興味のある人は相談イベントに足を運んでみるなど情報収集から始めてはいかがでしょうか。

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